羽毛布団の選び方
長年培ってきた寝具店ならではのノウハウから「失敗しない羽毛布団選び」のポイントを解説いたします。
『直輸入』の『ポーランド産羽毛』が決め手です!
1997年、ふとん専門店で3年間の修行を終えて、家業の跡継ぎとして長野県飯田市に帰郷しました。
それから数年、頑張ってやっていましたが、信州の夏は冷涼で夏物寝具が全く売れない。
困った挙句考えだしたのが「ふとんの丸洗いセール」でした。
このセールは大ヒットし、年間3000~4000点の布団のメンテナンスを行うようになりました。
ふとんの丸洗いでお預かりした羽毛布団は年間400~500枚。
長年使われた多くの羽毛布団たちの中で、あるメーカーのポーランド産の羽毛布団が目に見えてフワフワしているのに気が付きました。
なぜ?? と思い、そのメーカーに問い合わせると、このメーカーのポーランド産羽毛は第三国(中国・台湾)を経由せずポーランド最大の羽毛メーカー「PPPP社」より直輸入しているとのこと。
直輸入??えっ??じゃあ、他の羽毛はどうなってるの?
恥ずかしながら私は、輸入ルートの事や、ほとんどの羽毛が洗浄・選別の為に第三国を経由して日本に入ってきているのを知りませんでした。
そうしているところに、2016年5月の「フランス産ダウンの産地偽装」の事件が起こり、業界に衝撃が走りました。
これはマズイ!
布団専門店たるもの、確かな羽毛布団をお客様にお届けしなければ!!
ということで、2016年、ポーランドに趣き、この目で確かめ直輸入し日本国内で縫製したポーランド産羽毛布団に特化することに決めました。
直輸入のポーランド産羽毛布団は大人気。
寒冷地長野県の冬もあたたかく過ごせ、ふわふわと長持ちをするとおふとんのこいけを代表する商品となっています。
作り手の顔が見えるのがポイント!品質への自信が目に見えるものを選んでください
1保証書に私たちとPPPP社社長の写真入り
~自分たちがポーランドの牧場まで趣き、この目で確かめてきました~
2おふとんに当店のネームタグを縫い付けました
~大手メーカーに負けない品質を保証します~
3おふとん1枚1枚をシリアルナンバーで管理しています
~直輸入だからこそできる、トレーサビリティを確立しています~
※品質を維持するため、お買い上げ後から5年後に丸洗い・点検をお勧めしています。
お近くのクリーニング店もしくは、おふとんのこいけまでご連絡ください。
羽毛布団のお手入れ方法につきましてはこちらをご覧ください。
羽毛の種類が重要です
「ダック」「グース」「マザーグース」
羽毛(ダウン)には、ダック、グース、マザーグースの3種類があります。
ダックはお手頃価格で直輸入の高品質のダックであれば十分あたたかい素材です。グースはダックよりひとつひとつのダウンの粒が大きいので、空気をたっぷり含み軽くて大変あたたかいのが特長です。
最高級ランクにあたるマザーグースは長期間(2~6年)飼育された親のグース(ガチョウ)の中でも特に健康で体格がいいものを指します。選ばれしグースですので、ダウンの粒もふっくらと大きく、とても軽くてあたたかい羽毛布団が仕上がります。
フェザーは羽毛ではありません
最近ではあまり聞きませんが、以前は「羽根ふとん」と呼ばれ、鳥の羽(フェザー)が使われているものがありました。羽根はまさに皆さんが想像する鳥の羽根であり、硬い部分があります。時にはその硬い部分が側地を突き破ってしまうことも。「羽根=羽毛」ではありませんのでご注意ください。
ダウン率にも注目
ダウン率はダウンとそれ以外(小さくやわらかいフェザーなどのダックやグース由来の素材)との比率を表します。ダウンはダックやグースから採取した後、洗浄・選別を行うのですが、どんなに選別を行ってもダウン率100%にはなりません。ですので100%に近付くほどダウンが多く丁寧に選別された高品質な羽毛布団ということになります。「ダウン率90%は10%他の素材を混ぜている?!」ということではありませんので、ご安心ください。
日本羽毛製品協同組合 品質推奨ラベル「ゴールドラベル」
日本羽毛製品協同組合が発行する「ゴールドラベル」は、ダウン率やダウンパワーなどの品質によって分類され認められた安心の証です。羽毛ふとんを選ぶ際にはゴールドラベルが発行されているか確認してください。
キルトと側生地で更なる心地よさを
キルトの構造「1層」「2層」「3層」
よい羽毛布団を選ぶなら、キルトの構造にもこだわりましょう!1層、2層、3層とあり、層が厚くなるほど温かい空気を逃がさずに快適な使い心地となります。
もこもこしたフォルムの羽毛布団は熱が逃げてしまいます
凹凸がはっきりしてもこもこした羽毛布団はあたたかそうに見えますが、実はへこんだ部分の隙間から空気が出入りしてしまいます。もこもこした羽毛布団は1層キルトのものが多く、縫い目の部分にはほぼダウンがありません。まるでクッションを繋ぎ合わせているような状態です。
『表面はもこもこしすぎず滑らかで、全体的にふっくらとしている羽毛布団』が、身体にフィットし熱を逃がしにくいあたたかい羽毛布団といえます。
側生地は綿100%が蒸れません
側生地は扱いやすさ、吸湿性、通気性から綿100%のものがお勧めです。冬でも汗をかきますので、汗が蒸発せず蒸れると逆に冷えの原因に。綿はあたたかさを逃がさず湿気を逃がす優れた素材です。できれば布団カバーも綿100%のものが快適です。
日本製がお勧めです
おふとんのこいけの羽毛布団は日本製の綿100%にこだわっています。その中でもまるで絹のような手触りの綿側生地など心地よさを追求した商品もございます。縫製ももちろん日本製。丁寧な仕事で仕上げていますので、型崩れも少なく長持ちします。
失敗しない羽毛布団の『価格相場』は?
ネットの激安サイトでは「グース羽毛布団19800円」「マザーグース95%の2層キルトで39800円」という商品もあるけど…?
ダウン率、キルトの種類が大切とお伝えしましたが、この2点はいくらでもコストカットが効きます。 コストカットを行った場合、ポリエステル混の側生地でゴワゴワしたり、縫製がいまいちでダウンが偏ったり、洗浄選別が不十分で匂いがきつかったり…というトラブルが起こりやすくなります。
そしてなにより安すぎる羽毛布団は、一番重要なダウンの産地や質が心配です。 ダウンは動物由来のもので機械的な大量生産は難しく、良いダウンは1羽から5~10gしか取れません。 しかも最近はダックの数も少なくなってきておりますので、高品質なダウンを使用するにはどうしてもコストがかかってしまいます。
もちろん企業努力で安く良いものを販売している業者さんもいらっしゃるかと思いますが、インターネットでの買い物は手元に届くまでわかりませんので、安すぎる商品は心配ですよね。
失敗しない羽毛布団を選ぶなら…
シングルサイズのグースダウンなら5万円から、マザーグースダウンなら10万円からが安心です。
そしてしっかりとした産地証明やアフターフォローをしてくれるメーカー・店舗を選びましょう。